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3

いわゆる恋人 / しょせん友人 / さしずめ愛人

恋を患った老人 / 愛を失った若者 / 世界を見失った私

路地裏の秘密 / チシャ猫の瞳 / 最期の晩餐

奇妙な恋人 / 最愛の友達 / 微妙な私達

手を繋いで、どこまでも自由に / 指きりしよう。 / 誰にも邪魔されない2人だけの部屋

わたしの事 / 夢にまで見たあの日 / 別るる思ひ出

言葉を失った瞬間の劣情 / 恐怖を抱いてただ眠れ / 情愛など幻の見せる空想でしかない

哀れだと言うのならば、 / 寂しがり屋は誰ですか? / 心奪う、身体攫う。

明日は目の前にあるというのに / 今日を振り返って / 昨日に駆け出したぼくら

罵る / 蹲る / 踊る

庇ってくれなんて頼んでない / 死んで欲しいと願うから / 弱さは隠せないと笑う

心を置き去りにして どこへいくの / 身体を取り残して なにをするの / 私を独り残して だれのところへいくの

連鎖する / 交錯する / 当惑する

想いを馳せる / 気持ちを偽る / 嘘を見破る

壊れた / 夢を見る / 心を欲す

本当の意味を教えて? / だから許して / 最期だと言って

揺るがない / 堕ちない / 欠けない

思い出に浸る / 心を惑わす / あなたをさがす

光と闇の間を塗って / 拾って捨ててまた拾って / 傷を残して消えていく

5

(似ているようで)
愛と恋 / 今日と明日 / 夢と現(うつつ) / 祈りと誓い / 叫び声と鳴き声 / 雨と雪 / 太陽と月 / 笑顔と泣き顔 / 圧力と権力 / それから、きみとぼく

(違うのは)
昨日の君と明日の僕 / 振り返った道と交差する気持ち / 見上げた空と見下ろした大地 / 掴んだ腕と砕けた心 / 見放した神と見止めた人間

(おそろしいのは)
狂気に滲んだあなたの切先(きっさき) / 空に焦がれる無数の骸(むくろ) / 世界を捨てた人々の叡智(えいち) / 大地に眠る遥かな空想 / 笑顔で佇む空虚な現実

(変わらないのは)
世界を変えた少年 / 死を迎えた過去の遺物 / 虹色に光る虚空の輝き / なみだをぬぐうやさしいその手 / 慈しむように、掲げた天空

(心臓を貫く旋律)
流れるように / 零れ落ちる / 滴る涙 / 崩れた夢 / そして消える

少年の残像を追う / 暗闇の先の闇の闇 / 苦しいのに、愛おしい / 切っ先を突きつける / 壊れる音を止めないで

見覚えのある景色 / 忘れたと思っていた女 / 霞んでゆく曖昧な画像 / 恋い慕う男 / 終われない世界の音

(うつりゆく)
時代と人 / 季節と花 / 世界と海 / 夢と現実 / 心と貴方 / 君とわたし / 明日と今 / 地球と月 / 闇と孤独 / ぼくと宇宙

きらりきらり。光る君の瞳 / さらりさらり。流れる水面 / とくんとくん。脈打つ心臓 / ぱたりぱたり。零れる嗚咽 / こらりころり。転がる飴玉

世界の中心で叫ぶのは愛かそれとも、 / 君が傷を負うのは誰のためなのか、 / 心が泣いていると思ったのは、 / 明日はどちらへ行けば見えるというのか、 / 背中に感じる指先は、

空のボトル / 何も無いわたし / 見えない夜明け / 瞼を閉じるという動作 / 眼鏡を外す

感じるのは痛みか愛情か / 逸らしたのは視線か指先か / 逃げ出したのは猫か僕か / 振り返ったのは過去か未来か / 掴んだのは腕か足首か

声を上げて泣くけもの / 嘘のはじまりと真実のおわり / 笑顔が消えて涙を誘う / 滲んだ窓に手をそえて / 心許無い

(愛してるなんて嘘だ)
愛らしい姉 / 向日葵の咲くあの丘で / 唇を奪う / 近付いてはならない / 絶対不可侵領域

越えられない壁 / 溝は、永遠に埋まらない / 伸ばした手の温度差 / つかめない心の声 / 気付かない振りは得意だった

静かな部屋 / 音の無い世界に2人で / このまま、ずっと / 終わりは必然で / はじまりとおわりと

(軌跡の価値)
振り返ることもしないくせに、 / 足跡だけはそこにあって / 引かれる腕、抵抗する腕 / 戻らない記憶と変えられない想い / ただこれだけは捨てないで

それすらも泣きそうなくらい愛おしくて / 駄目だとわかっていても、想いは止まる事を知らずに / 哀しみの連鎖を断ち切るのは他人の手 / 可哀相な羊を食べたのは誰ですか? / 泣きなさい。そしてまた、笑いなさい。

終わりなど、キミの涙が消してくれる。 / 僕をどうか恐がらないで。 / 背後に立つのはキミが愛しいからだよ、なんて / 終わらせて、また始まる。 / 世界は正常に動いているととでも言いたいの?

どうしてもと言うのなら / 笑って許してあげる / 僕が涙を流す理由(わけ) / 悦びに浸る / 汚染された僕の身体

成す術もなく 知る術もなく / 落ちていく 更に深く / 別れを告げた 声は高らかに / 戸惑うように 導くように / 笑えばいいわ 闇に溶けて

流離う旅人 / 壊れる音源 / 消え行く水 / 轟く呼吸音 / 蘇る訪問者

帰りたい 帰れない / 帰る場所で待っていて / 君のおかえりが聞きたい / 「ただいま」なんて照れ臭い / 待っててと笑った貴方はとても寂しそうに見えた

6

レンズ越しの世界を見た / 黒い閃光 / 瞬きをする間に / 眠る横顔 / そして終わりを告げる鐘の音 / にびいろに光る石

夕暮れに沈む丘 / 明日をおもうコウノトリ / 大地に祈りを君に愛を / ひとりで見るふたりの軌跡 / 振り返るとそこは / じんわり広がる僕のいない哀しみ

心ではいつかきてくれると信じていた / それは切望にも似た儚い記憶 / だからと言って裏切ったらそれで終わりだ / これだから困るのだ / しかしそれだけでは確かとは言い切れない / それでも私はそれを信じていたいのだ

あの記憶とその思い出 / この感情とどの心情 / あそこの子供とどこぞの死者 / それはこれとは違う / あれはどれとも違う / じゃあ本物はどこにあるの?